ロジオンです。
今回はジム・コリンズの「ビジョナリー・カンパニー②飛躍の法則 Good to Great」(日経BP社 山岡洋一さん訳)の感想を整理してみました。
会社でお世話になったOBの方が、新聞に取材されたとき、好きな本として挙げておられたのがこのシリーズだったので、読むことにしました。
なぜ②から整理するかと言うと、最近読んだので記憶が新しいうちにまとめよう、という理由です。ただ、著者のジム・コリンズも本の中で書いているのですが、内容的には②は①の前編にあたるため、②から書く順番で丁度良いのかもしれません。ちなみにまだ③以降は読んでいませんが。。
かなり分厚い本なのですが、章ごとにまとめがあって非常に分かりやすいです。まずはポイントを自分用に整理しておこうと思います。
【概要:企業が飛躍する法則】
1) 決定的な転換の時期に第5水準(*)のリーダーに率いられる
(*)個人としての謙虚と職業人としての意志の強さを両立
野心は自分個人ではなく会社に向けられている。
次の世代で更に偉大な成功を収められるように後継者を選ぶ。
徹底的に控えめで謙虚。職人のように勤勉。
成功時は自分以外の要因を考える。失敗時は自分に責任があると考える
2) 最初に人を選び、その後に目標を選ぶ
3) 厳しい現実を直視する
(真実に耳を傾ける企業文化を作り上げなければならない)
真実に耳を傾ける社風を作るためには
→質問で指導、対話と論争を行い強制しない、
解剖を行い批判しない、無視できない情報に変える
逆境に真っ向からぶつかる。
どれほどの困難でも「最後には必ず勝つ」という確信を失わない
※従業員の動機づけに努力するのは時間の無駄。
4) 針鼠の概念
以下の3つの円が重なる部分を深く理解し、概念を確立する必要がある。
(概念は目標でも戦略でも無く理解)
①情熱を持って取り組めるもの
②経済的原動力になるもの
③自社が世界一になれる部分
最大の影響を与える一つの分母を探す→ ex) X当たり利益。
5) 規律の文化
自ら規律を守り規律ある行動をとり、3つの円が重なる部分を重視する文化。
一貫性のあるシステムを守りつつ、その中で自由と責任を与える。
極端なほど勤勉で驚くほど徹底して仕事に取り組む人が大勢いる
3つの円が重なる部分に入らなければ、どんな機会でも見送る
6)促進剤としての技術
慎重に選んだ技術の利用で先駆者になっている。
(その技術が針鼠の概念に直接適合しているかどうか)
技術を適切に利用すれば業績の促進剤。勢いを作り出す訳では無い
7)弾み車
魔法の瞬間は無い。
当初はわずかに前進するだけでも並大抵で無い努力が必要
それでも長期に渡って一貫性を持たせて一つの方向に押す
→弾み車に勢いが付き、やがて突破段階に入る。
【感想】
自分が所属している企業には殆どあてはまらない法則が多く、悲しい気分になります。賛否両論ありそうな内容に感じますが、それなりに納得させられる部分もあります。一発逆転を狙ったり世の中の動きに右往左往するのではなく、自分達の中核となる部分を着実に進めることが重要なのは実感出来ます。
ただ、最初の「人を選ぶ」ところが実現には一番難しいような・・。適切な人がいれば、その後の色々なことはクリア出来てしまうように感じます。今いる人材でどうやればよいのか、というのがミドル層以下の悩みなので・・。
私は経営者では無いので、企業というよりまずは自分に出来ること、という視点で見ると、「第5水準のリーダーを目指す」「厳しい現実を見つつ、最後には勝つと確信する」「中核となる概念を見つける」「一貫性を持たせて一つの方向に押し続ける」といった部分がとても印象的でした。勿論一朝一夕には行きませんが、日々努力していこうと思います。
今回は以上です。