ロジオンです。
音楽の第9回目はブリティッシュ・フォークの大御所Pentangleについて書いてみます。
きっかけは・・思い出せませんが、ブリティッシュ・フォークを聴き始めると、Fairport ConventionかPentangleにすぐ行き着くので、割と自然にアルバムを手に取ったように思います。
どういうところが好きかまとめてみると
(1)ギタープレイ(ギターだけでも聴いていて飽きない)
(2)基本はアコースティック(ほぼエレキ無し)
(3)何となくお洒落な感じ (軽音楽っぽい部分がある)
(4)多様な音楽性 トラッドもあるし複雑な構成の音楽も。
Pentangleは五芒星のことのようですが、5人の出身ジャンルがバラバラのミュージシャンの個性がぶつかり合う緊張感溢れる音楽性が特徴と思います。短期間で激しく輝いた後、一気に散っていくような危うさも魅力です。
【Pentangle超概略】
・イギリスのフォークグループ(1967~1973。以降何度か再結成)
・G:Bert Jansch(バート・ヤンシュ)
G:John Renbourn(ジョン・レンボーン)
の2名がデュオとして活動したことからスタート。
Vo:Jacqui McShee(ジャッキー・マクシー)が加わった後、
売れっ子セッションマンのB:Danny Thompson(ダニー・トンプソン)
Dr:Terry Cox(テリー・コックス)が参加
・フォークだけでない斬新な音楽性からシーンに影響を与えた。
【特に好きな曲】
1) Hunting Song
鉄琴(木琴?)の美しい音色が印象的な静かな序盤から徐々に盛り上がっていく曲です。Bertから歌い出す部分くらいから段々と複雑な構成になっていきます。
特に好きな部分は終盤の童謡っぽいメロディーです。昔、父が「私は宿無しで一文無しだけど、心は朗らかです」と歌っていたメロディーとそっくり(一緒?)で懐かしい気分になります。
2) Cruel Sister
哀愁を帯びたメロディーが印象的なトラディショナルソングです。
メインとなる同じフレーズが繰り返されるシンプルな構成です(確か歌は19番まであったような・・)が、Jacquiの素晴らしい歌唱と、合間のギターフレーズで、飽きが来ません。
3) Light Flight
フォークやトラッドというより、何となくお洒落な印象がある曲です。TVドラマの主題歌としても使われたそうですが、確かにそれっぽいかも。イントロや節目で繰り返されるギターフレーズが格好良くて好きです。また、中盤は5人の緊張感溢れるセッションという感じがします。
4) The Trees They Do Grow High
この曲もトラディショナルソングです。哀愁溢れるメロディーが好きです。シンプルな構成ですが、ギター・プレイと歌唱がそれぞれ素晴らしく、何度聴いても飽きません。
PENTANGLE - The Trees They Do Grow High (tradditional, lyrics on screen)
5) Pentangling
デビューアルバムのタイトルトラックです。
5人の個性がバチバチとぶつかり合う緊張感溢れる曲です(途中のインスト部分は特に)。曲としてのまとまりがそれほど無いような感じもしますが、その自由さも含めて魅力の一つかと思います。
6) No Love Is Sollow
哀しいメロディーのメインテーマが繰り返される曲です。あらためて聴くとベースの存在感に少しびっくりしました。途中のギターソロは短いのですが、とても印象的です。
Pentangle - No Love Is Sorrow (Set Of Six ITV, 27.06.1972)
オリジナルPentangle活動時期は私の生まれる前なので、勿論 後追いなのですが、ブリティッシュ・フォークを聴き始めてすぐにPentangleに出会ったので、結構影響は受けているように思います。トラディショナルソングも違和感無く聴くようになったのもPentangleのおかげだと思っています。
メンバーの中ではBert Janschが好きなので、また機会あればBertのソロや参加作も整理していこうと思います。
今回は以上です。