ロジオンです。
今回はジャレド・ダイアモンド博士の「銃・病原菌・鉄(下)」(草思社文庫 倉骨彰さん訳)の感想を整理してみました。
以下は自分用の備忘メモとして。
5) 文字
・文字は情報を容易に正確に説得力のある形で伝達。
・文字システムの発明は数えるほどしかなく、極めて難しい。
また文字使用方法も初期は限定されていた。
書記を雇うのには食糧生産によるゆとりが必要。
・文字による表記は以下の3つの方法あり。
一つの文字 → 一つの音 or 一つの意味 or 一つの音節
最も多いのはアルファベット。
表意文字の代表は漢字。一つの音節の代表はかな文字
文字の表現力が上がってようやく一般大衆に広まった
・「実体の模倣」or「アイデアの模倣」で伝播
文字を発達させなかった民族もいる→文字の発祥地から離れすぎていた。
6) 技術・発明
・発明は必要の母である。最初の発明は人間の好奇心の産物。
→どう使ってよいか分からないものも多い。
元と違った目的で使用されることも。
・技術は累積的に進歩するもの。
優秀な発明家→有能な先駆者と有能な後継者に恵まれた人。
・社会が技術を受け入れる4つの要因:
経済性、社会的ステータスとの関係、
既存のものとの互換性、メリットのわかりやすさ。
・技術も独自の発明より外部から取り入れる場合が多い。
7) 集権的な社会
社会は以下の順番で大きくなっていく
①小規模血縁集団→②部族社会→③首長社会→④国家
・集団が大きいと知らない人同士の紛争解決が難しくなる。
社会的な意思決定も難しくなる。
よって権力を行使できる存在を限定する。
・様々な職業が存在するには余剰食料が必要である。
・また物々交換から再分配経済へ移行していく。
・大きな集団への変化は征服や外圧で起こる。
下巻の後半は繰り返しの内容も多いのでメモは省略します。
エピローグに書かれていますが、歴史について、短時間の出来事を予測することは難しくても、かなり長い期間で起こる出来事については、本書のように一般則を導くことは可能かもしれない、と感じました。
今回は以上です。