ロジオンです。
音楽の第13回目はアメリカのHR/HMバンド Y&T (Dave Menikettiのソロ作品含)について書いてみます。
随分聞いていなかったのですが、たまたまSpotifyで見かけたRescue Meのアコースティックバージョンが素晴らしすぎて、他の曲も合わせて聞き返してみました。
Y & Tは正統派HR/HMと思いますが、一方でアメリカっぽいワイルドな雰囲気を併せ持つ印象を持っています。メロディアスで哀愁を帯びた曲が多いことと、Dave Meniketti(デイヴ・メニケッティ)の泣きのギターが特にお気に入りです。
1970年代はYesterday and Todayと名乗っていたそうですが、Y&Tと改名した後に全盛期を迎えました。1980年代の全盛期には、私はリアルタイムで聴いていませんが、後追いで3rd「Earthshaker」、4th「Black Tiger」、5th「Mean Streak」アルバムはよく聴きました。どちらかと言えばリアルタイムで聴いたDave Menikettiのソロ・アルバムや「Facemelter」アルバムの方が思い入れがあったりもします。
初来日のときの伝説のライブがあったという話や、その時の思い出を基に作られた「Midnight in Tokyo」という代表曲があったりと、日本とも関わりの多いバンドのようです。
【特に好きな曲】
1) Rescue Me (Acoustic Classix Vol 1収録のRerecorded ver.)
オリジナルは1981年の3rdアルバム「Earthshaker」収録のロックバラードですが、2018年に発売されたEP 「Acoustic Classix」アルバム収録ver.に感動してしまいました。元々アコースティックパートのアルペジオが美しい曲ではあるのですが、オリジナルではエレキで弾いているギターソロやサビの部分のリフがアコースティックに変わることで、更にメロディーを引き立たせているように感じます。また既に60歳を過ぎているはずですが、Dave Menikettiのヴォーカルが全盛期同様に素晴らしいです。
2) I Remember
Dave Menikettiのソロ第2弾「MENIKETTI」アルバム収録曲です。レスポールから紡ぎ出される骨太な音が印象的なロックソングで、ギターも歌メロもキャッチーですが、ところどころに醸し出される哀愁が何とも言えません。Y&T名義ではありませんが、往年の名曲にひけを取らないクオリティの曲と思います。個人的にはリアルタイムで聴いたこともあり、思い入れが強い曲でもあります。
3) Forever
「Black Tiger」アルバム収録で、大多数のファンが「Y&Tといえばこの曲」と認めるであろう代表曲です。クサすぎるくらいの泣きと、キャッチーなメロディーが共存する曲です。イントロの泣きのギターから徐々に跳ねるリズムのリフに移っていく部分が好きです。歌唱もギター・ソロも感情がこもっていて、とても印象的です。
4) Lonely Side of Town
「Meanstreak」アルバム収録で、名曲「Midnight in Tokyo」の前に配置されている曲です。ギターと歌の掛け合いが多く、どちらかと言えばギターが主で歌が従のように感じます。大抵のY&Tファンは「Midnight in Tokyo」を選ぶと思いますが、個人的にはこの曲の泣きのメロディーの方が強く印象に残っています。
Y&T - lonely side of town (live holland 06) (HQ)
5) I'm Coming Home
比較的新しいアルバム「Facemelter」収録曲です。跳ねるリズムとむせび泣くようなギターソロが往年の名曲群を彷彿とさせますが、とにかく歌メロが秀逸な曲と思います。口ずさみたくなるようなメロディーがとても好きです(特にサビ)。
Y&T - I'm Coming Home (Official videoclip)
6) I Believe in You
「Earthshaker」収録のバラードです。全体的に泣きのメロディーが素晴らしい曲なのですが、サビのメロディーをなぞったような中間のギターソロと、激しくなっていく終盤のギターソロが特に好きです。
Y&T-I Believe In You Live at Pinkpop Festival 1982 (Holland)
7) Hang 'Em High
「Mean Streak」アルバム収録曲です。2回目のサビが終わった後に一旦静かになるのですが、ギターソロに向かって徐々に盛り上がっていく部分が特に好きです。Y&Tの荒々しさが前面に出ている曲かと思います。
結婚後は家でHR/HMを聴くことは殆ど無くなったため、Y&Tを聴くのはFacemelterアルバム(2010年)以来でかなり久しぶりだったのですが、あらためて聴くと「良い曲が多いバンドだな」と思います(当時はメディアで評価が低かったので聴かなかったEndangered Speciesアルバムとかも、意外と良い曲があったりするな~と感じました。流石に思い入れが無いので好きな曲としては挙げませんでしたが)。
残念ながらデイヴ以外のオリジナル・メンバーは既に亡くなってしまっているらしく、寂しい気持ちになりましたが、まだ第一線で音楽活動を続けてもらっているのはとても嬉しいです。
今回は以上です。